Archive for the ‘書籍’ Category

ゆっくりおやすみ、樹の下で / 高橋源一郎

火曜日, 10月 26th, 2021

世界に残った悲しみが別の世界で修復されるのを待っている。

「あたしたちが生きているこの世界そのものが、一冊の、とびきり大きい本で、しかも、どの頁をめくってもかまわないんだ」

きっとあの人は眠っているんだよ / 穂村弘

木曜日, 7月 22nd, 2021

読書とは、自分と異なる世界像を言葉を介して読む行為である。

そもそも「ふつう」からズレた世界像とは、何のために存在するのだろう。それは無数に分岐する未来の可能性に、我々が種として対応するための準備ではないか。「ふつう」でない世界像の持ち主は「宇宙人」というより「未来人」なのだ。
一方、「ふつう」への同調圧力とは、均一化された現在への過剰適応であり、状況がいい時は効率的に作用する。しかし、状況が変化したり、限界に達したりした時、危険なことになる。現在の流れに固執して生き延びようとする「ふつう」は、まだ見ぬ未来の価値観を怖れ、生理的に強く反発する。そして、自分たちの未来の命綱を自らの手で切ろうとするのだ。

読書によって切り拓かれた選択肢に、より良い未来が待っているのかもしれない。

川の光 / 松浦寿輝

火曜日, 10月 6th, 2020

何てきれいなんだろう、とタータは思った。川の流れは止まることがない。悲しかったことも嫌だったことも、何もかも押し流してゆく。もちろんついでに、楽しかったことや嬉しかったことも押し流されてゆくけれど、それでいいんだとタータは思った。美しいものも醜いものもどんどん過ぎ去って、でも川の水はいつも新しい。大事なのはそのことだ。川と一緒にいるかぎり、ぼく自身もまた、いつだって新しい自分自身になることができる。ぼくはこの川が大好きだ。

三の隣は五号室 / 長嶋有

水曜日, 4月 29th, 2020

この世界はひみつ道具なんかで面白くなるのではない。常と異なる狭い「室」でなにかの予感を抱きながら目を閉じるだけで、いい。

五号室が見とどけた13の住人たちの記憶


言葉にすると、ただのいい話になってしまうじゃないか。単身赴任に含まれる「単身」という語を志郎は思い描いた。望んだ暮らしではなかったが、この九ヵ月、まさに単身で、俺だけで俺を生きた。その証拠のようにハナコが俺だけにしてくれた、俺だけの話だ。

人生パンク道場 / 町田康

金曜日, 4月 26th, 2019


考えを伝える間もなく・・・?




「人間は忘れるようにできています。だからといって忘れるままにしておいてよいという訳ではなく、悲しみは悲しみとして大事にする。そのことが寂しい思いを抱えて死んでいったものに対して私たちが取り得るもっとも誠実な態度ではないでしょうか。そうしたっていずれは忘れてしまうのですから。
 そしていずれは私たちもこの世からいなくなります。そして忘れられていくのです。だったら生きている間だけでもそいつのことを何度でも思い出してやりたい。私はそう思うのです。」

ぼくもそう思う。

鳥肌が / 穂村弘

日曜日, 10月 22nd, 2017


・ぼ・・・・・・・・・・
・・・・・・・・ぼ・・・
・・・・ぼ・・・・・・・


良いことだろうが悪いことだろうが、他人という存在の扉を叩く行為は本質的には常におそろしい。何故なら、他人とは、自分とは異なる命の塊だから。そこには眩しいほどの未知性が詰まっている。それこそが恐怖の源であり、同時に喜びの源でもあるのだろう。

あなたが子供だった頃、わたしはもう大人だった / 川崎徹

日曜日, 10月 22nd, 2017

思い出すこと以外、できなくなる。

思い出されること以外・・・

「先生、よく聞こえませんでした。もう一度言ってください」
「ぼくがここで死んでいた間、君はずっと生きていた」
平山は頭のなかで英文を綴った。
わたしはずっと生きていた、先生がそこで死んでいた間。

もう生まれたくない / 長嶋有

日曜日, 10月 22nd, 2017



先生とは「先」に「生」きた人と書く。先に生きた人たちに、シルビア・クリステルという女優がどんな風に思われていたかは後に生きる素成夫には絶対に分からない。それなのに彼女の映像だけは残っているから、先に生きなかった者も簡単に検索をかけたりして、みることが出来てしまう。そして必ず実感できることもある。「亡くなって残念」なんて言葉は書かないし書けない。「実感した」ことだけを素成夫は書いて送信する。
[とても綺麗な人でしたよ]書かなければいけないレポートを前に、そんなことをして「ウダウダ」する、それもまた先に生きた人と共感しあえる普遍的な事柄かもしれないと思いながら。

先に生きた人たちと、先に死んだ人たち。
生きている側にいるから後も先もなく共感できる。

この世のメドレー / 町田康

月曜日, 8月 21st, 2017


この世が次から次に、言葉となって流れだす。。。

この余が?



「先生。もっと自信を回復してください。先生は人間からすればゴミクズですがミミズやミジンコからすれば神様のような存在です」
 と、言う袂君の顔を見た。今期新しく群れのボスに就任した猿のような顔をしていた。

酩酊!怪獣酒場 / 青木U平

月曜日, 5月 2nd, 2016

コマ割りが非常にうまい

二日酔いのダダさん
歩く違和感ケムールさん
クズな人間・・・

こんなめちゃくちゃな設定なのに、意外と人情話になってたりしてあなどれない。
笑いのキレも素晴らしい。
こんな酒場で飲みたいですねぇ[E:beer]

よしふみとからあげ / 関口かんこ

月曜日, 5月 2nd, 2016


からあげ 「ウーパールーパーのポーーーズ!!」
よしふみ 「・・・それは どこに効くんだ?」
からあげ 「自尊心」


からあげ 200g

佐渡の三人 / 長嶋有

火曜日, 4月 26th, 2016

「死んだらいなくなるというのは、そういうことなんだな。死ぬというのは身体的なことや観念的なことだけでない。」

「鶏を食べてなくなるとき「なくなる」のはその体だけではない。鶏を運ぶという「作業」もなくなる。(・・・)字数の足りない戒名をつけちゃった人が「いなくなれば」、それはなくなる。」

なくなるのを見ることが出来るのは、

「 我々は。我々は生きているのだなあと不意に実感した。「人が死ぬってそういうことだ」の反転で、生きている者たちの――ついさっきの――ふるまいを思い出す。
(・・・)
 そのことは祖母やおじいちゃんの意思を軽んじたとはなぜかまるで感じなかった。意志があるとき、それは尊重された。意志がなくなったんだ。」

我々が尊重しているのは、いつかはなくなってしまう同類の意志である。そしてまた自分も。

健康半分 / 赤瀬川原平

水曜日, 4月 6th, 2016

「 人には好きなものと嫌いなものとがあるが、その「好き」の方が先に出る人と「嫌い」の方が先に出る人といるのではないか。
 (・・・)
 人生が押し迫るとは年齢のことだけでなく、病気などで活動範囲の縮小する場合もある。世界の縮小ということは、逆に自分に自分がクローズアップされてくることで、そうすると「嫌い」という性分があまり役に立たなくなってくるような気がする。だからギアチェンジできるものなら「好き」の方に切り換えて、そうするとずいぶんと楽になるように思う。」

レタス2個分のステキ / 田中光

土曜日, 1月 30th, 2016


馬鹿馬鹿しさ全開w

にょにょにょっ記 / 穂村弘

土曜日, 11月 14th, 2015


4月18日 眼鏡
顔をなでる。
顔をなでる。
顔をなでる。。。