Archive for the ‘書籍’ Category
木曜日, 1月 5th, 2012
これはヘンです。。。
併録の「良い夜を持っている」が意外に感動的。
「 父は、瞬間ごとに完全に異なるはずの自分が、全く同じ自分でありうることに気がついた。今自分が浮かぶ宇宙には他の無数の、あったかも知れない宇宙、ありうる宇宙が重なっており、そのどれもが全く同じであることに思い至った。
夜が宇宙を隔てることに気がついた。」
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日曜日, 10月 16th, 2011
食べ物に関するエッセイ集。穂村さんの妄想が炸裂です。
美しい地球の皆さん、こんにちは。
我々はグルメ星からやってきたグルメ星人です。
仲良くしてください。
我々は皆さんのことが大好きです。
だっておいしいもん。
我々の星には皆さんのようにおいしい動物はいませんでした。
特に乳飲み子は柔らかくて最高ですね。
どうもありがとう。
太ってください。
全世界が騒然。な、な、なんて残酷な奴らだ。にこやかにとんでもないこと云いやがって。ゆるさん。徹底的に戦うぞ。
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木曜日, 5月 19th, 2011
奇妙な短編集
どこか不条理な感じの語り口なのに妙にリアル・・・
「新聞や雑誌の想像力の乏しい記事によれば、わたしの伯父はある朝疚しいことでもしでかしたかのように、たまたま変死しているところを発見されてしまったことになっている。」(やもりのかば)
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木曜日, 2月 24th, 2011
「こうしなきゃいけない」って
気持ちを強く持ちすぎているから、
窮屈になっちゃうんじゃないかしら。
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水曜日, 11月 24th, 2010
「人間には世界そのものを生きるってことは不可能で、ひとりひとりの世界像を生きているに過ぎないってことを改めて感じる。世界が歪むと云いつつ、実際に歪むのは世界像であって、世界そのものは微動だにしていないのだ。
もしそうなら、世界を動かす言葉など存在しないことになる。あるのは世界像を動かす言葉だけ。でも、それによって、ひとは真剣に驚いたり喜んだり悩んだりする。」
意表をつく言葉たちの標本。
どれもこれもキラキラと輝くことばたち、何度よんでも色あせない。
悪役レスラーが母親に答えたセリフが好きだなぁ。
「リングの上の怖ろしいお前と、私の知っている優しいお前と、どっちが本当のお前なの?」
「どちらも本当の私ではない」
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木曜日, 11月 4th, 2010
このポップさとグロさの入り混じった感覚は、倉橋由美子にも通ずるような面白さです。
「人間の性欲は面白いな。ナルシシスト、オナニストですら完全に自己完結することはできなくて、他人の視点を必要とするんだからな。それが架空の他人の視点であっても」
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水曜日, 11月 3rd, 2010
もう終わってしまった。。。
ラフスケッチって感じですねぇ。
「人って「自分を認めてくれる人がいるか」で全然違うと思う・・・」
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月曜日, 11月 1st, 2010
記憶を持たない14歳の身体で馬から生まれた主人公が成長していく物語。
前半に頻発する素朴な問答が面白い。
「あんなあ、おめえには世界を疑う権利があるんやで?権利って言うか、世界をちゃんと理解しようと思ったら疑わな考えられんし、考えられんと信じられんやろ?まずは疑うことから始まるんや。だからほやで、疑うことは義務にも近いもんでねえ?ちゃんと生きるためにさ」
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月曜日, 9月 13th, 2010
設定がいいですね~
モテないために積極的にヘンなコスプレをする美人。これだけでメシが3杯食えます。(何の話だ)
あ~川原泉の「架空の森」を思い出しました。あれは感動したなぁ[E:shine]
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木曜日, 9月 9th, 2010
この世界からはみ出してしまえる穂村さんのどうしようもなさ満載のエッセイ集。
やっぱりチャーミングですね。
「唯一無二と信じる夢を追って、さまざまなパターンの出逢いと別れを重ね、期待と失望を繰り返しながら生きてゆく。あなたもまた「あなた」ではなかった。本当にわかりあえる「あなた」、ただ一度きりの命を心から分けあえる「あなた」は、今どこで何をしているのか。「あなた」との出逢いを夢みる輪廻転生にも似た日々のなかで、<私>は限りなく「ひとり」になってゆく。」
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金曜日, 8月 20th, 2010
「あたしはパパもママも見てない、パパもママもあたしを見てない、あたし、見てもらいたかった、それから、見たかったよ、世界を、ずっとずっと世界を見たかったんだもの、あたしが見られないなら、あたしじゃない誰かに見てもらいたいんだ
うそだ!自分が見られないのに、他人が見られるなんて、不公平じゃん!」
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木曜日, 6月 3rd, 2010
7つの短編がからみあって、浮かんでは消える物語。
ぼくたちは間違いながら少しずつ幸せに近づいていく。
「 いつか、子供と、ここで、雪のなかで、かくれんぼをしたらいい。
そう思いつきました。
子供が転んで、泣き出しそうになったら、私が走っていって――そう思おうとして、TTのイメージが私を追い越しました。TTが子供を、顔も性別も定かではないぼんやりした子供の像を抱き上げる瞬間が浮かびました。
だって、子供の半分はTTなんだもの。
私の遺伝子とTTの遺伝子が抱き合っているんだ。」
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