「失われたのはどちらなのか?
こちら側か?
あちら側か?
いま、僕には肉体があり、僕は語るべきことを語る。キーボードを叩いて、打ちだすべき物語を打ちだす。そんなふうに何時間もがすぎる。何日もがすぎる。それから、何ヶ月も。いつしか、僕は、チエの不在をチエを創造することによって埋めることすらイメージしている。」
現実をさまよう作家フルカワヒデオを物語る混沌の言葉たち。
「ボディがいままでとは異なるソウルを宿すとき、ボディには意識が芽生える。」
物語らなければ伝わらない。伝わらなければ存在しないと同じ。