何てきれいなんだろう、とタータは思った。川の流れは止まることがない。悲しかったことも嫌だったことも、何もかも押し流してゆく。もちろんついでに、楽しかったことや嬉しかったことも押し流されてゆくけれど、それでいいんだとタータは思った。美しいものも醜いものもどんどん過ぎ去って、でも川の水はいつも新しい。大事なのはそのことだ。川と一緒にいるかぎり、ぼく自身もまた、いつだって新しい自分自身になることができる。ぼくはこの川が大好きだ。
This entry was posted on 火曜日, 10月 6th, 2020 at 8:54 PM and is filed under 書籍. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. You can leave a response, or trackback from your own site.
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