海の仙人 / 絲山秋子

海の仙人「ファンタジーか」
「いかにも、俺様はファンタジーだ」
「何しに来た」
「居候に来た、別に悪さはしない」

春の終わりにやって来た「ファンタジー」と共に孤独をくすぐる物語がはじまる。
やっぱり絲山秋子は会話がいいですねぇ。

「誰かと一緒に寝るの、久しぶり。すっごい安心する」
「寝るときは一緒でも眠りにおちるときは独りだぞ」
「うん、眠るときと死ぬときは独りなんだ・・・」

「地球が丸く見える方法を教えてあげようか」と片桐は言った。
「なんだ?」
「こうするんだよ」

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