古本屋で見つけたので買ってしまった。
新潮文庫版は買ってあったはずだが・・・
詩もいいけど、短編小説らしきものがけっこう好きなんだよねぇ。
「ねえ聞いてよ ぼくはすてきなことをおもいついたんだ 時間とすいちょくにきみをわぎりにするのさ そうすりゃきみは動かない いちまいの絵になるのさ なにしろぼくのひとみはがくぶちなんだから すてきだろう」(風化粧)
「言おうと思っていることは、言葉になると同時に空中に飛び散ってしまい、不気味な形の汚点が翼を広げている天井のあたりで、とりとめもなくためらっているだけだった。」
「――あなたは本当に子供のようよ、隠れん坊していて忘れられた子供みたい、鬼はいったい誰なの?」
独特の語り口がたまらない。