Archive for 3月 8th, 2007

さんずいあそび / 別役実

木曜日, 3月 8th, 2007

さんずいあそび「我々の七〇パーセントが水なのだとすれば、それは交換可能な部分であり、つまり、私であり他人であることの七〇パーセントは、共有できてしかるべきものと言える。(・・・)こうした、水への感受性を通じての共有感覚が、かってはあったのであり、今日では失われつつあるということではないだろうか。」(水)

さんずいの付く漢字をテーマにしたエッセイ集。
別役実の感覚がちゃぷちゃぷいってます。(?)

「言ってみれば我々は「涯」に向かって限りなく近づくことができるものの、そこに到達することも見ることもできないのであり、何故ならば、それはそこに近づけば近づくほど、背後にまわりこんでしまう性格を持っているからである。」(涯)