Archive for the ‘一行小説’ Category

ブレーク・タイム

月曜日, 9月 18th, 2006

休憩し終わってさわやかに腰をあげた彼女の座っていたベンチには血に濡れて突き出た五寸釘が赤黒く光っていた。

第一号

木曜日, 9月 14th, 2006

彼女はアメリカ産牛肉を食って巨乳病になった。

設問1

水曜日, 8月 30th, 2006

あなたの体の中で、指で押して軽やかな音の鳴る部位を3つ答えなさい。
(東京大学付属動物園入試問題より)

パティシエ異端

月曜日, 8月 7th, 2006

糞の上 携帯電話を トッピング

変身

木曜日, 8月 3rd, 2006

鏡に映ったおれの身体はまるで人間そっくりだった。

形状記憶

木曜日, 7月 13th, 2006

形状記憶シャツが畳まれたまま形状記憶されており、着ることはおろか広げる事すらできない。

本人

火曜日, 7月 11th, 2006

不意に現れた私にそっくりなもう一人の私が言うには、クローンの私の役割はすでに終わったということだった。

まんぷく

火曜日, 7月 4th, 2006

きょうの総理は、お口のまわりにたくさんのご飯粒をつけていらっしゃいました。

時差味覚

火曜日, 6月 27th, 2006

一年前に食べたお漬物の味が口の中いっぱいに広がりました。

エレファンとマン

日曜日, 6月 25th, 2006

パオーパオパオパオーーーッパ・オパパッパーオーパオ〜パ〜オ〜!

グルメてんこ盛り

水曜日, 6月 21st, 2006

「ぺっぺっ、こんなマズい料理が食えるか!」一流シェフは口から調味料を飛ばしながら血と汗と涙の味を思った。

降臨

火曜日, 6月 6th, 2006

断食修行僧の頭上に姿をあらわした神様の口のまわりには、ごはん粒がたくさん付いていました。

固いごはん

火曜日, 4月 25th, 2006

ハラペコのおじいちゃんは、間違えてレンジをチンしてしまいました。

笑撃

水曜日, 3月 29th, 2006

ポン太の出生の秘密を語り始めようとして母朝子は笑いが止まらなくなった。

うっぷん

木曜日, 3月 23rd, 2006

トメさんは極細ピンヒールのヒール部分で短くなったメンソールを無造作に踏み消した。